【要約・感想】ザ・ビジョン |1分間マネジャーの著者ケン・ブランチャードの隠れた名作|ビジネス小説

突然ですが、就活中や転職活動中、社会人になってから企業理念を見る機会が多くなったと思います。

また、こんな経験をしている人もいると思います。

  • 企業理念を入社前に覚えさせられた
  • 入社後、企業理念を覚えている人を見かけない
  • 仕事をしていて言ってることとやってることが噛み合っていない
  • 会社がどの方向に向いているか分からない

僕も前職では、入社前に企業理念を覚え、全員が覚えるまで帰れないような研修を受けました。

「無事帰れたけど、なんで覚えたのだろう?まあ、帰れるからいっか!!!」

とそのまま帰ってしまった方たち、ちょっと待ってー!!!

  • この研修をやる意味を考えたことはありますか
  • 研修中、この暗記の意図を教えてくれる人はいましたか
  • 講師の方は、なぜこれをやらせているか全員が理解していますか。

僕は正直、「覚えさせられた」だけで、何のためにやっているのか。その目的まで理解していませんでした。

そんな中で、出会ったビジネス小説

発行部数5000万部を達成した「1分間マネジャー」の著者ケン・ブランチャードによるビジネス・ストーリー「ザ・ビジョン」について、紹介させていただきます。

僕はこれを読んでから、以下のように考え方・行動が変わりました。

  • 以前
    • この行動をとったら、みんなにどう思われるかな?
  • 現在
    • 自分はこうありたいから、こういう行動をしよう。

あなたの目的を叶えるために、あなたの価値観に従って、自分のありたいイメージに向かって行動しましょう。

この本の全ては語れないので、特に大事だと思ったことを自分なりに紹介しています。

この要約記事を読んで気になった方はお手にとって、理解を深めてください。

この本は、できる社会人になるための本まとめでも紹介しています。

ザ・ビジョンで分かること

これを読んだ時、企業理念とは’覚えさせるもの’ではなく、企業がビジネスをする上での方向性、かつ、現時点で判断する上での基準となるものと捉えました。

皆さんの会社では、企業理念を意識した上で判断がくだされていますか?

額縁に飾られた企業理念。ではなく、みなさんの頭の中に刻み込まれているような企業であって欲しいと思います。

と、すごく硬いことを言っていますが、この本は、ビジネス小説となっているので、非常に読みやすい内容となっています。

主婦のエリーが、保険会社の経理部に就職することになり、その会社の社長と出会い、仕事・学校・家族の問題をビジョンを通して解決していく。といった内容になっています。

気軽に読める。かつ、最初の硬い話の意味が理解できる内容になっています。

このビジョンが発揮する効果が、仕事だけではなく、プライベート、家族、学校など、あらゆる場面で発揮されるため、新社会人だけでなく、学生の方、専業主夫・主婦の方、社会人歴が長い方、どんな方にも当てはめることができます。

  • あなたのビジョンは?
  • あなたの目的は?
  • あなたの価値観は?
  • あなたの未来のイメージは?

これらの質問に答えることで、あなたの生き方がこれを考えた時点から変わると思います。

目的とはなにか

  • あなたの会社の目的はなんですか

これに答えることで、あなたの会社がどのような会社なのかが分かります。

しかし、難しい質問と捉える方もいるかもしれません。

もう少し違う角度で質問してみます。

  • あなたが最近購入したものはなにですか?
  • その商品の購入は、どんな目的をあなたに与えたでしょう。

例えば、枕を買ったとします。

この枕を使うことで、私は「安眠」を与えてくれます。

つまり、この枕を売っている会社の目的は、「消費者に安眠を提供すること」になります。

また、「消費者に安眠」を提供できなければ会社の存在意義がなくなってしまいます。

会社の目的とはそれほど重要なことなのです。

あなたの勤めている会社や就職活動でエントリーした会社は、どんな目的をもった会社でしょうか。ぜひ考えてみてください。

この本では、「目的」とはなにかを端的かつわかりやすく定義してくれています。

会社の目的は、表現的な言葉になる事が多いが、その本質は、「その目的を見ただけでその意味を理解できること。」が重要です。

「あなたは何をしているのか。」同じ仕事をしている3人聞いてみた。

「3人のレンガ職人」はイソップ寓話で有名な話ですよね。

読んだことがない方に簡単に紹介いたします。

3人の方にレンガ職人に「あなたは何をしているのですか」と聞いてみました。

Aの人は、「レンガを積んでいるんだ。」

Bの人は、「レンガを積んで壁を積んでいるんだ。カネがいいからやっているんだ」

Cの人は、「レンガを積んで、後世に残る大聖堂を作っているんだ。」

<引用:イソップ寓話「3人のレンガ職人」より>

3人は同じ仕事をしているのですが、まったく違う感覚で仕事をしています。

仕事に対する目的意識が違うことをあなたも理解できたと思います。

このイソップ寓話「3人のレンガ職人」から、仕事をする目的を意識して行動することはとても大事なことだとわかっていただけたと思います。

あなたは、この3人の誰に仕事を頼みたいですか?あなたは、この中の誰のような考え方で仕事をしていますか?

価値観とはなにか

目的があるだけでは、全員同じ方向を向いて行動することは難しくなります。

なぜなら、人それぞれ価値観が違うからです。

先ほどの枕を作る会社を例に取りましょう。

「人々に安眠を届ける」ことがこの枕会社の目的です。

  • 最高品質を求め、最高級素材を使い枕を作る
  • お客さまそれぞれの体型、寝相にあった枕を作るため、全てオーダメイドで作成する
  • 沢山の人々に安眠を届けるため、日本人の平均的な体型にフィットする型を設計し、大量生産する

どれも目的に合った行動をとっていると思います。

ですが、この人達は同じ会社で働いていけるのでしょうか?

結果は、おそらくNOです。

なぜなら3者3様の価値観を持っているためです。

それぞれが、自分たちの価値観に沿って行動をしたらどうなってしまうか想像がつきますよね。

会社で働く人達が、同じ目的に向かって、同じ方向に向かうためには、会社の価値観を全員が理解する必要があるのです。

価値観の重要性がわかっていただけたと思います。

目的と価値観を使って、学校を改革

この小説では、主人公のエリーがPTAでの会合の際に、学校のあり方について議論することが描かれています。

目的と価値観の重要性を理解しているエリーが、校長先生に噛みつき、その場にいる全員を魅了する姿は圧巻です。

僕が、この本を新社会人だけでなく、全員におすすめしている理由は、

会社だけでなく、子どもの保護者としても、教育者としてもこの考え方は通用するためです。

未来のイメージとはなにか

目的と価値観があれば、人々を動かすことができるようになり、自ら動くようになります。

ですが、もう1つ大事な要素があります。それが「未来のイメージ」です。

ビジュアライゼーションという有名な手法があるのをご存知でしょうか。

過去オリンピックでソ連チームが軒並みメダルを獲得したのですが、選手たちが行っていたメンタルトレーニングの1つです。

表彰台に立つイメージを持ち、モチベーションを維持しながら練習を積み重ね、本番で大成功する。

これはなりたい自分をイメージすることで、そのイメージを現実にするための行動を取るようになる。つまり、未来のイメージを持つことと同義です。

例えば「夏に海やプールで海パンになった時に、良い体つきと思われたい」と考えながら筋トレをしたら辛くても継続できた。という僕の行動実績もあります。

未来のイメージを具体的に示すことは、現時点の行動にも影響を与えます。

未来のイメージがもたらす効果
ノーベルの誤報死亡記事が「死の商人」から「平和の象徴」に変化した

ノーベル賞の生みの親である科学者アルフレド・ノーベルにこんな逸話があります。

1888年4月12日、カンヌを訪れていた兄リュドビックが死去。この時、ノーベルと取り違えて死亡記事を載せた新聞があり、見出しには「死の商人、死す」とあった。
さらに本文には「アルフレッド・ノーベル博士:可能な限りの最短時間でかつてないほど大勢の人間を殺害する方法を発見し、富を築いた人物が昨日、死亡した」と書かれていた。
ノーベルにとってダイナマイトが戦争で使われることは想定内であり、むしろ破壊力の大きな兵器は戦争抑止力として働くと予想していたが、実際には高性能爆薬の普及により戦争の激化を招いたことで世間的には「死の商人」というイメージが広まっていた。これらのことからノーベルは死後の評価を気にするようになったという
<引用:Wikipedia>

引用元:Wikipedia:アルフレド・ノーベル

この死亡記事を気にしたノーベルは、「破壊の反対は?」と家族に聞き、「平和」と皆が答えました。これを期に、ノーベルのイメージを払拭すべく、平和のための発明をしていったという話です。

「未来のイメージ」を体現しようとすることのパワーの威力を理解いただけたのではないでしょうか。

僕は、この本を再度読み直した時に、ハッと自分の行動を見つめ直し行動が変わりました。

  • 以前
    • この行動をとったら、みんなにどう思われるかな?
  • 現在
    • 自分はこうありたいから、こういう行動をしよう。

自分のありたい未来のイメージに向かって行動することは、すごく勇気のいることだと思います。

しかし、その行動を積み重ねることで、きっと周りの人達はついてきてくれると思いますよ。

ぜひ、あなたも「未来のイメージ」を想像し、大きな1歩を踏み出しましょう。

ビジョンの創造・伝達・実践

ここまで、目的・価値観・未来のイメージについて紹介しましたが、

会社・学校・家族といったあらゆる場面で、1人で行動することはほとんどありません。

一緒に行動する人たちが、上記の3つを理解し、同じ方向に向かって進むためには、以下3つのことが必要です。

  • 一緒にビジョンを考えている
  • 全員がビジョンを知っている
  • 現時点からビジョンを実践している

ぜひ、一緒に行動する人たちと、ビジョンとは何かを考えてみてください。

まとめ

今回あえて、ビジョンとはなにかを記載しなかったのですが、ここまで読んでいただけたなら、なんとなくわかっていただけたと思います。

この「ザ・ビジョン」には、他にも生きていく上で、大切なエッセンスが詰め込まれています。

自分の生き方を再度見つめ直すための書物として、読んでみてはいかがでしょうか。

ビジネス小説なので、読みやすい作品になっています。

Udemyの動画講義でも自分自身の理解も深めていきましょう。

多種多様なジャンルと豊富なコンテンツからあなたの知りたいことが探し出せるはずです。

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ケン・ブランチャードの代表作、「1分間マネジャー」はこちらです。

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