「プレーヤーとしての仕事が終わらないのに、管理業務も山積みで時間が足りない……」 「上司からの指示と現場(部下)の本音の板挟みになって、どう動けばいいか分からない……」 中間管理職、特にプレイングマネジャー(プレマネ)という役割に就いたばかりのリーダーは、誰もがこうした現実に直面します。
今回は、上からも下からも板挟みになりながら、プレーヤーとしても管理者としても成果を出すためのエッセンスが詰め込まれた名著『プレイングマネジャーの教科書』の書評をお届けします。 プロマネの現場目線で、ハードルが高いプレマネという役割を「ハブ型マネジャーシップ」という新たな視点で突破し、上手に立ち回るための具体的な具体策を解説します。
優秀なプレイングマネジャーとは、自分の能力を最大化する「最強のプレーヤー」ではなく、周囲を巻き込み、部下に責任を任せて「チームの成果を最大化できるハブ」となる人です!
【マインド】優秀なプレマネは、自分の最大化ではなく「チームの最大化」を図る
下っ端の自分から脱却し、人を動かす
組織における優秀な人は「人を動かして成果を出せる人」です。下っ端の頃は自分の能力の最大化を図っていればよかったですが、プレマネに求められるのはチームの最大化です。 以前、私がチームリーダー(TL)を務めていたときは、自分のことで精一杯になり、チームを動かせずに失敗しました。メンバーの自立を促して、チームとして成果を出す必要があります。
メンバーの自立を促すには、当事者意識(責任)を与える
メンバーに動いてもらうには、当事者意識の醸成が不可欠です。当事者意識を醸成するには、単に指示を出すのではなく、「責任」を与えるのが重要です。
【動き方】上・下・他チームとの調整役。「ハブ型マネジャーシップ」の必要性
中間管理職に必要なのは、上と下だけでなく他チームとも調整が必要な「ハブ型マネジャーシップ」です。 周囲を見ながらプレーヤーとして動くのはハードルが高いですが、シマウマのような警戒感を持って、「周囲の状況を把握する能力」と「調整力」を発揮する必要があります。そのためには、1日のスケジューリングと脳の切り替えを意識しなければなりません。
【タスク化】コミュニケーションをタスク化し、「膨大な仕事量」と「時間の余裕」を解決する
プレマネの2大悩みである「膨大な仕事量」と「時間的余裕がない」に対し、「コミュニケーション」を解決策にするのは難しいと感じるかもしれません。しかし、コミュニケーションを「タスク化(仕組み化)」することで解決できます。
- 強制的なコミュニケーション:部下とのコミュニケーション用に専用のMTGを設置する。
- 部下タスクの遅れ確認:デッドラインを自分のスケジュールに入れ、遅れていないか確認する。
- リマインドの仕組み:あいさつやねぎらいのタイミングで、忘れ物や安心感の醸成を仕組み化する。
また、部下に任せられるものはどんどん移譲していくのも重要です。
【手法】5秒でできるキラーフレーズと「話しかけられ上手」になるコミュニケーションツール
話しかけられたとき、正面を向いて「良い話?悪い話?」
話しかけやすい人になるのは、まず自分から話しかけるのが大切ですが、本書では5秒でできるキラーフレーズも紹介されています。 それが、話しかけられた時の第一声「良い話?悪い話?」です。 忙しい素振りを見せず、正面を向いてどっちの話もして良いという雰囲気を作ります。もし悪い話だったら、すぐに対応できるように調整したり、悪い話こそすぐに伝えるのが大切と思わせることが必要です。
人を動かす「伝書鳩部下」への「なぜなぜ分析」
「伝書鳩部下」に対峙するには、5Why(なぜなぜ)を使って相手に考えさせ、アプローチ方法を自分で考えさせるアプローチが有効です。 結局自分で考えてもらわないと人は動かないため、5Whyは強力なツールになります。
【好循環】「ねぎらい」を仕組み化し、チームの安心感と次のモチベーションを醸成する
コミュニケーションの仕組み化において、特に重要なのが「ねぎらい」です。
- ねぎらいのリマインド:ねぎらいの言葉を忘れないように仕組み化する。
ねぎらいの言葉をかけてくれる人は、チームのことを見てくれていて評価してくれているんだな、という安心感に繋がります。この安心感が、次のモチベーションにも繋がります。
まとめ:「周囲の把握」と「チームの最大化」で、板挟みを乗り越えるプレマネになろう
最後にこの記事のまとめです。
- 優秀なプレマネはチームの成果を最大化する「ハブ」となる
- 周囲の状況を把握し調整する「警戒感」を持つ
- コミュニケーションを仕組み化(タスク化)し、仕事量と時間を管理する
- 5秒でできるキラーフレーズで「話しかけられ上手」になる
- ねぎらいを仕組み化し、チームの安心感とモチベーションを醸成する
プレイングマネジャーは、板挟みでハードな役割です。しかし、周囲の状況を把握し、メンバーの当事者意識を醸成して「チームの最大化」を図る「ハブ」となる動き方を身につければ、上手に立ち回り、成果を出せるようになります。チームの成果で悩んでいる方は、ぜひ本書を手に取り、明日から小さな「ハブ」となる動き方を実践してみてください。
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